4年前から私たち(REAL ME.)の障害者訪問介護サービス(居宅介護サービス)をご利用いただいているGさん。20代の時に交通事故で脊髄を損傷して20年近く車椅子で生活しています(障害支援区分は最大の6)。
コロナが落ち着いて渡航できるようになったら「この車椅子で海外に行ってみよう」という目標をたて、準備を開始したのが約3年前のことです。Gさんの「はじめは船がいい」という意向もあり、クイーンビートルを利用した韓国旅行に決まりました。
私たちの介護スタッフには韓国語や英語を話せるスタッフが在籍しており、目的地が決まってからは、毎日の訪問介護の際に、韓国語でやりとりを行い、Gさんは約5か月で旅行で使う会話スキルを身につけました。
ほかにも釡山について調べてもらい、やりたいことをリストアップしていきます。私たちは、車椅子での移動が可能なルートの下調べなどを行い、安全な移動ができるように気を配ります。
そうして日々を過ごし、いよいよ2023年5月に1泊2日の釡山旅行を実現することができました。ご家族も一緒に釡山の食事や観光を満喫でき、大満足のツアーとなりました。はじめての海外旅行を実現したGさんは今、次の旅のことを考えながら毎日を過ごしています。
期 間 | ●1泊2日 |
人 数 | ●介護職員2名 |
渡航費 | ●36,000円(2名往復、クイーンビートル利用) |
宿泊費 | ●8,400円(2名1室) |
人件費 | ●52,800円(16時間)※就寝時間のケアはご家族様が対応 |
出張費 | ●20,000円(2名2日分) |
合 計 | ●117,200円 |
※旅行ツアーではありません。ご本人の渡航費や宿泊費は含みません。
原則として保険外サービスとなりますので、必ずしも介護保険事業所である必要はありませんが、付き添うスタッフは介護福祉士やガイドヘルパー等の有資格者であるべきです。全国的にみると、介護旅行を専門にしている事業所などもあるようですが、まだ数は多くないようです。
弊社は訪問介護を主な事業としていますので、利用者の方との会話のなかで介護付き旅行に興味を持ってもらい、ご本人から相談をいただくケースが多いです。この場合、健康状態等を把握しているので相談にも乗りやすく、相談者にとっても顔見知りである安心感があります。このため、興味のある方は、現在利用中の事業所があれば、まずは相談してみるとよいでしょう。
また、ご家族の方から、スポットで相談をいただくこともあります。そうした場合には、十分な時間をかけてコミュニケーションを重ね、安心して旅行できる支援を考えるようにしています。